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資金繰りの誘惑

Ana_J / Pixabay

記事製作会社代表O様の体験話 「資金繰りと消費者金融」

わたしは記事の製作会社を運営しておりましたが、東日本大震災直後の紙不足から取引先の出版社が新規の書籍製作を手控えるようになり、その影響で受注も急激に少なくなってしまい、自社の資金繰りに行き詰ってしまいました。

しかし、先方の地震による紙不足の為 受注を控える というのはただの口実に過ぎず、震災前から先方の経営が思わしくなかったため外注切りを敢行してきただけだったのですが、理由がわかっていただけに前途に言いようもない強い不安を感じていました。

「これはもう紙出版は終わってしまうかも。これを機会に新しい仕事を開拓しなければならないが、それまでの運転資金をどうしよう」と。

 

そんな不安に駆られる毎日を過ごしていたある日、たまたま街金から借入の案内電話が会社にかかってきたので、一度話だけは聞いてみようと、この街金の勧誘に応じてみることにしました。

もちろん必ず借りようと思ったわけではありません。あらかじめ自分の中で応じられる条件を決め、後戻りできそうにないと思ったら即座に交渉を打ち切ると決めた上で、業者を呼んで話を聞いてみたのです。

 

わたしの会社はそれまでに、信用保証協会のあっせんを受けて信用金庫から数回融資を受けていました。その時には区役所にあっせんの申し込みに行き、決算書などのさまざまな書類を用意して審査の結果を待つ、という手順を踏みました。申し込みをしてから審査をパスし、資金が用意されるまで約一ヶ月間です。

街金の場合、信用保証協会経由の時と同様に決算書等の各種書類を要求してきました。しかしながら、街金の方では、書類の中身をほとんど見ておらず、単に体裁を整えるためだけという理由で、決算書等を要求してきました。

決算書もろくろく読まないのに、融資相手への信用というのをどうやって見定めていいかわからないのでは? と疑惑の目をもったわたしは、その時点で内心この業者から資金を提供してもらうことをきっぱりと諦めました。

 

相手もお金を貸すことを業務としていますので、返済能力の有無も確かめずにいきなりどかんとお金を出したりすることはありません。

「われわれなりの確認方法があるのだ」と街金の担当者は言いました。

その方法というのは、まず10日間を期限に10万円だけ貸し出す、というものです。

担当者は続けます。

「その10日後に、元金の10万円に加え、保証金として5万円を出してもらう。15万円受け取った段階で、200万円までの融資を考える」。

すでにもう借りないということは決めていたのですが、この説明を聞いた時点で、お取引しない意思を担当者に伝えました。

そうすると「だってあなた資金繰りに困っているのでしょう?」

「実質5万用意すれば200万円借りられるのですよ?」と、担当者はしつこく契約をするようにと迫ってきましたが、「いや考えを変えた。いらないものはいらない」と突っぱねました。

ひょっとしたらこのあたりで態度を変えて脅迫に近いことをしてくるかなと、内心不安もありましたが、ドラマや漫画のようなことはさすがになく、担当者はなおもぶつぶつと文句を言いながら引き上げていきました。

運営で不足していた資金については、その時たまたま都がセーフティネット関係の特別融資枠を用意してくれていたので、改めてそちらに申し込み、一ヶ月後に無事受け取ることができました。

審査から入金があるまでの期間 取引先、従業員への給与など 支払い調整が大変でしたが、とりあえず大きなほころびもなくなんとか耐えぬくことができました。

 

以前話を聞いた街金はその後も契約を迫ったり、別の話を持ちだしてきたりするかな、と気にはしていたのですが、そういったことは一切なくその時の一回のみで完全に関係がなくなりました。

ただ、明確な理由は不明です。

ここは借りそうにないなと判断したのか、別の借手があったのか

いずれにしても、関係がなくなったのは運がよかったと思います。

 

ただ、その業者からの電話はなくなったのですが、他の同業者からの勧誘電話はそれから2年ぐらいちょくちょくかかってきました。その街金が一度連絡を受けた相手として、こちらの電話番号を同業者に公開したのかもしれません。

毎回電話対応するのは面倒でしたが、もう二度と話を聞きたくもないと決心していたので

「事業資金の融資のご案内を…」と言った瞬間に「ありがとうございます。結構です」と言い返して切る、ということを繰り返すと、次第に掛けてくる電話の回数も減っていきました。しつこい業者の場合、電話を切ってもしばらく間を置いてから2~3回かけてくることがありましたが、大抵のところは1度断ればもうかけてこなくなりました。

わたしの場合はたまたま運よくセーフティネットで融資を受けられたからよかったですが、そのような制度がなかった場合は、もしかしたら街金に融資をお願いしている可能性は否定できません。

社長さんの中には、藁にもすがる思いでこの手の業者を利用しよう、と考えてしまう方もいるかも知れません。わたしもそうでしたが資金繰りに行き詰まった時は、甘い言葉に心動かされがちです。資金繰りが順調であった時には見向きもしなかった街金の勧誘メールや電話が気になって仕方がないようになるかも知れません。

わたしのささやかな経験ですがこれで街金の実態がどんなものかを理解していただき、やっぱりこういう業者は利用すべきでないということを再確認していただければ幸いです。

 

コメント無題2

O様 貴重なご体験のお話を頂きありがとうございます。

私もサラリーマン時代に、会社の資金が困窮した場面に遭遇したことがありますが、O様のおっしゃる通り、藁にもすがる思いで、消費者金融の事が頭をちらつくのも理解できます。

しかし、利息の高い消費者金融から借りてしまうと、焼け石に水で資金はすぐにそこをついてしまいます。

それでは、せっかく借りたお金も一瞬で消えてしまい、利息だけが残り、さらに追加融資をどこかに求めるという、悪循環の無限ループに入ってしまいます。

それだけは避けなければいけません。

資金が底をついてきて、余裕がない時に運営の対策を考えなければいけないのは、非常に難しいのですが、もう一度だけ土俵際で踏ん張って会社全体の運営に目を向け、両輪のバランス調整が必要になります。

現段階では、資金に余裕がある場合でも、ほんのささいなきっかけで、運営が急転してしまうことは多々あります。

ですから、気がついたときには、こまめに両輪のバランス調整を行う必要がありますね。

是非、ご参考にして頂けると幸いです。

 

 

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