ご相談内容
今は服飾雑貨の小売店を開いています。 女性のミドル世代中心のお客様向けのお店になっています。 現在は商品を仕入れて販売しているのみですが、今後はオリジナル商品の開発、販売を考えています。 これまで仕入販売のみを行ってきたので、モノづくりのノウハウがありません。 やりたい方向性は決まっていますが、「モノづくり~マーケティンング・デザイン~市場投入」に関してどのようにアプローチをしていけば良いのかのご相談をお願いしたいです。オリジナル商品開発に関してのアイデアはこちらになります。外国から素材(糸or生地)を調達。 それを日本の工場において製品化(織り、染め、加工など)します。 自社オリジナルとして、独自性のもてるデザイナーを選定します。 パッケージングなども想定しています。 自店での販売~有名百貨店でのポップアップショップ~ネット販売。 自治体を巻き込んだサポートも検討しています。以上が自社販売の構想になります。よろしくお願いします。服飾雑貨小売店運営 G |
リデザイン(最適化)への手順
オリジナル商品の展開をされていきたいとのことですね。
商品を製造すること自体に関しては、あまり難しくはありません。しかしながら、どこまで自社で取り組んでいくかによって、工程が全く違ってきますので、G様が得意とする分野を最大限生かす方法を選択されることをオススメします。
オリジナル商品の製造から販売となりますと、卸商品の販売とは違い、企画から販売までの期間も時間を要するため、資金的にも先行資金が必要になってきます。その期間をいかに埋めてくのか?という点も重要になってきますので、商品の製造も重要なのですが、サンプル製品などをセールスにかけてみて、どれぐらい売れそうなのか、反響はありそうか、実際受注はあるのか。などを調査されてから本格的に始動される方法が最適ですね。
1.商品企画(素材決定、デザイン決定)
2.製造企画(工場選定、素材集め)
3.商品管理(在庫保有場所確保)
4.資金確保(生産着手における資金確保)
5.販売先(自社販売、卸先)
1~5までがオリジナル商品の製造販売で考える主なことですが、(もっと細かいのでかききれませんが、、、)1-3番まではみなさん大体できます。ですが、4.5のことは考えてなかったという場合も、本当に結構あります。そんなのないでしょ。と思われるかもしれませんが、とりあえず商品を作って、展示会やって、発注つけてもらって、という流れなのですが、これだと発注がつかなければ売上の見通しが立ちません。なので、商品を増やして展示会を行ったりするのですが、商品数が多ければ多いほどサンプル費用もバカにならないですし、サンプル費用を回収するだけでも一苦労という事態にも陥ってしまいます。
ですから、先にもお伝えしましたように、なるべく費用が最小限の段階でセールスをかけてみて、反響があるのかどうかを試されるのがよいですね。業界の逆転法則で取り組むのが良い戦略になりますよ。
商品を作るには
商品生産を行うには、G様も書かれているように、素材を決める、デザインを考える、どこで作ってもらうかを決める、検品、で完了です。ここで重要なのが、どれぐらいの期間で制作から完成までを行うかを割り出します。今回は形式上1番からの流れでお伝えしますが、逆転法則がお勧めですよ。では具体的にみてみましょう。
仮に、商品企画から製造管理まで自社で行う場合
素材を海外から仕入れる予定となっていましたので、海外の素材ということであれば、素材が常にストックがあるのか、ミニマムの発注数がどれぐらいになるのか、素材の在庫を抱えないといけないのか、を把握してください。理由としては、当たり前の話なのですが、素材が届かないと商品も作れません。何種類も使う仕様にしていると、一つ足りなくなると、同じ商品が作れなくなってしまうので気をつけなければいけません。ですので、デザインを行う際に、素材も決定してくかとは思いますが、素材がずっとあるものなのか?1シーズンで終わってしまうのか、売り切りで終わってしまう素材なのかは十分に確認した上で、デザインも決めていく必要がありますね。
素材が決まって、素材確保もOK.デザインも決まって、商品を作るとなると、次は生産を受けてくれる工場を探します。これはデザインや素材を決めている時に同時並行で行っても問題ありません。ある程度具体的なものが見えた段階で工場には作れるかどうかを相談してみてください。この商品がこの仕様で作れるのか。何個から製造可能なのか。(あまり少ない数だと受けない工場もあります)製造期間はどれぐらいなのか、素材が届いてから、どれぐらいで完成するのか。設計図などは必要なのか?
素材の選定と、大体のデザインだけ決めてあとはOEM生産先に任せてしまうのも一つの方法です。
その分製品の原価は多少上がりますが、自社でかける時間の短縮は可能になります。
一方全て自社でとなりますと、デザイナー、パタンナー、生産管理、工場選定、営業、在庫管理など多くの手がかかります。自社で一から育てる時間があるのか、人件費はどれぐらいかけれるのかも重要ですね。
製造開始
素材、デザインが決まり、工場も決まりました。いよいよ生産の開始です。まずはサンプルの作成ですが、サンプルを作る場合は、通常の量産品よりは作成費用が高く設定されています。製造の作業工程は、1個作っても、100個作っても変わらないという理由ではあるのですが、たいていの製造工場はサンプル料金の方が高いです。素材はサンプル品を確保しての方が良いですね、大量に仕入れたものの、オーダーがそんなにつかなかったとなると素材が在庫になってしまいますので、最小の素材を仕入れます。その際は、先ほどの注意点の、素材のストックがどれぐらいあるのかも確認しておいてください。
サンプルが無事出来、展示会に出品します。既存の取引先から受注を取る、受注会(展示会)などを開催して、ある程度まとまったオーダーを取り卸先におろす。あとは一般のお客様に販売するという方法になっております。そこである程度、受注がとれたとします。そこで初めて商品の大量生産に入ります。ここでもお金の話も絡んできます。
ひとえに展示会といっても、無料で行えるわけではありません。合同展示会であれば、出店費用はかかりますし、自社での展示会であれば、DM発送費用や展示会スペース費用などもかかります。その費用をオーダーの利益でどれぐらいまかなえるのか?を考えますと、どれぐらいの受注をうけなければいけないのかも算出可能ですね。
ここからが本番
発注の取りまとめが終わり、いざ本格的な生産開始です。素材の発注をおこなう。工場に生産スケジュールを確認する。卸先に納期の連絡を行う。素材の発注は海外とのことでしたので、おそらく発注時に全額支払いを済ませないと、素材は送ってくれません。そこから生産がどれぐらいの期間要するのか、卸先に商品を卸してから支払いまで、どれぐらいの期間で払ってもらえるのか、工場にはいつ支払わないといけないのか、工場も出荷前に支払う必要があるのか。など、オリジナル商品を製造して販売することは、資金との兼ね合いもかなり重要でして、いつのタイミングで先行資金が必要なのかを意識していくことが重要です。
なので、簡易でも構いませんので、前工程のスケジュールと支払い予定表などを作成されると良いですね。当事務所でも無料テンプレートがありますので、必要ならおっしゃってください。
ざっとすっ飛ばしての説明にはなってしまったのですが、製造に関しての大まかな概要はこのような形になります。
売り先はどこに決めるのか
販売先はG様の店舗含めということにはなると推測されますが、どこのお客様に販売していくものか?の攻め方を考えるにも必要ですね。
今の時代ではやはりミドルシニア層でもネット販売というのが主流になっており、その点ではHPの作り方であったり、SNS運用の仕方、ターゲット層がどの媒体を見ているのか。おそらくミドルシニアであれば、Facebookが未だに根強い印象です。
ネットでは衣類は売れないと言われていましたが、昨今は実物を見てネットで買うという逆転現象も起きております。
大事なのは、HP、パンフレット含め、情報発信において、お客様に伝えることが重要な点になってまいります。
この商品を購入することで、自分にとってどんなメリットがあるのか。
何を与えてくれるのか。
どういう不安を解消してくれるのか。
安心して買えるお店とは?
例えば衣類であれば、サイズ感はどうなのか?着て似合うのか?
などの不安はお持ちですので、サイズ感の表記はどうなっているのか、数字で何cmと記載してもその基準がわからないので、ミドルシニア層の方で同じような体型のモデルを使用する。
ウエスト〇〇㎝となっていても、ウエストってどこ?メジャーないし。という場合のお客様に対して、もっとわかりやすい表現方法がないのか。おへその下 親指ひとつ上がウエストで、メジャーがない場合は、こういったもので代用できますよ。とか。紙メジャーをダウンロードできますなど。お客様が気にするところは、とんでもない素材の商品が欲しいのではなく、この商品でどうなるのか?が欲しいので、その点をいかに見せてブランディングしていくのかが重要な点となります。
最後に
オリジナル商品を作成すること自体は簡単なので、そこから商品を販売していく、在庫を抱えていく可能性があるといった場合は、本当に行う必要があるのか?なぜ今のタイミングで必要なのか?は一番初めに着手されることをおすすめします。思っている以上に、手間、時間、資金が費用になりますので、リソースはあるのか、外注で全てまかなう方が適しているのかを決めてから進行してみてくださいませ。
ご相談を終えて
またしても。。。。
深夜の時間帯のサッカー見てしまいました😅😅
でも勝ちました!!それだけで眠気はおさらばですっ!!
皆様もほどほどに〜〜
daznでの視聴はオススメですよ👍👍