カテゴリー別アーカイブ: 経営現場の体験談

受けたい助成金を希望通りに受けれるには、ここを抑えてみませんか??

今日は助成金について書いてみようと思います。

クライアントの方とお話をさせて頂くと、必ず一度は出てくる助成金の話。

確かに助成金って便利ですし、募集要項に該当すれば、実費負担分が還付されたりと

良いことなのですが、助成金に振り回されている場合は要注意ですね。

もちろん助成金申請を行うのは良いことなのですが、いざ助成金を受けようとなった場合

意外に手間がかかってしまうのが実情です。

国や地方自治体が公表しているものの、あなたの会社にはこれが適していますよ〜〜!と

親切に毎回教えてもらえるわけでもなく、突然現れて、いつの間にか締め切りがきてしまっている。。

ということはよくあります。

必死になって時間を割いて、自分の会社に該当する助成金を探し当てても、募集要項に当てはまらない。。。

むむむ。。となってしまいがちです。

となると、社労士さんにお願いするぞ!となるのですが、社労士の方もやはり商売ですから、手数料は頂戴しなければならない。

となると、時間と費用と還付される金額とを比較してみると、

意外にも助成になっていないーーーーーーーーってことにもなりかねません。

じゃあ助成金なんて別にいらないねということが言いたい訳ではなく、助成金を気にしておくタイミングを

あなたご自身で決められることで、見えてくるものがあります。

例えば、将来これぐらいの規模にしたい、とか こういった設備を入れていきたいな とか

漠然としたものがあるとします。

その場合は、その時期に向けて助成金が出そうなものを今現在でまず調べてみます。

たまたま募集要項と締め切りとが合えば、その時にご自身で申請するのも良いですし、

似たような助成金というのは、数回に分けて募集を行ったり、現在募集中のもので予算が余ってしまった場合などは

次回に予算が持ち越されたりもします。なので次回を目指されるのも良いかもしれません。

また、経済の流れが大幅に変わる際は、助成金の募集が出やすかったりもします。

例えば消費税増税の前後などは何か助成金が出るかもしれませんね。

こういったようにある程度、あなたご自身のやりたいこと、やりたい時期、世の中の流れを想定した上で

助成金を探されると、そんなに手間をかけることなく申請を行うことができ、時間とコストをなるべく抑えることができます。

しかしながら、助成金を受けるために募集要項に合わせた事業形態にしたり、

社員数を合わせたりしてしまうと本末転倒で、助成金は受けられたけど、結局費用がかなり増えてしまったということになってしまいます。

それではなんのための助成金なのかわからないですよね。

理想をいってしまえば、助成金を闇雲に探すよりは、売上をどうやって伸ばしていこう、お客様に喜んでもらうにはどうすれば良いのだろう、と考える時間に当てた方が、後々の結果は良いものになるかと。

助成金とはうまく付き合っていきたいものですね!

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未来予測経営ルーム

資金繰りの誘惑

Ana_J / Pixabay

記事製作会社代表O様の体験話 「資金繰りと消費者金融」

わたしは記事の製作会社を運営しておりましたが、東日本大震災直後の紙不足から取引先の出版社が新規の書籍製作を手控えるようになり、その影響で受注も急激に少なくなってしまい、自社の資金繰りに行き詰ってしまいました。

しかし、先方の地震による紙不足の為 受注を控える というのはただの口実に過ぎず、震災前から先方の経営が思わしくなかったため外注切りを敢行してきただけだったのですが、理由がわかっていただけに前途に言いようもない強い不安を感じていました。

「これはもう紙出版は終わってしまうかも。これを機会に新しい仕事を開拓しなければならないが、それまでの運転資金をどうしよう」と。

 

そんな不安に駆られる毎日を過ごしていたある日、たまたま街金から借入の案内電話が会社にかかってきたので、一度話だけは聞いてみようと、この街金の勧誘に応じてみることにしました。

もちろん必ず借りようと思ったわけではありません。あらかじめ自分の中で応じられる条件を決め、後戻りできそうにないと思ったら即座に交渉を打ち切ると決めた上で、業者を呼んで話を聞いてみたのです。

 

わたしの会社はそれまでに、信用保証協会のあっせんを受けて信用金庫から数回融資を受けていました。その時には区役所にあっせんの申し込みに行き、決算書などのさまざまな書類を用意して審査の結果を待つ、という手順を踏みました。申し込みをしてから審査をパスし、資金が用意されるまで約一ヶ月間です。

街金の場合、信用保証協会経由の時と同様に決算書等の各種書類を要求してきました。しかしながら、街金の方では、書類の中身をほとんど見ておらず、単に体裁を整えるためだけという理由で、決算書等を要求してきました。

決算書もろくろく読まないのに、融資相手への信用というのをどうやって見定めていいかわからないのでは? と疑惑の目をもったわたしは、その時点で内心この業者から資金を提供してもらうことをきっぱりと諦めました。

 

相手もお金を貸すことを業務としていますので、返済能力の有無も確かめずにいきなりどかんとお金を出したりすることはありません。

「われわれなりの確認方法があるのだ」と街金の担当者は言いました。

その方法というのは、まず10日間を期限に10万円だけ貸し出す、というものです。

担当者は続けます。

「その10日後に、元金の10万円に加え、保証金として5万円を出してもらう。15万円受け取った段階で、200万円までの融資を考える」。

すでにもう借りないということは決めていたのですが、この説明を聞いた時点で、お取引しない意思を担当者に伝えました。

そうすると「だってあなた資金繰りに困っているのでしょう?」

「実質5万用意すれば200万円借りられるのですよ?」と、担当者はしつこく契約をするようにと迫ってきましたが、「いや考えを変えた。いらないものはいらない」と突っぱねました。

ひょっとしたらこのあたりで態度を変えて脅迫に近いことをしてくるかなと、内心不安もありましたが、ドラマや漫画のようなことはさすがになく、担当者はなおもぶつぶつと文句を言いながら引き上げていきました。

運営で不足していた資金については、その時たまたま都がセーフティネット関係の特別融資枠を用意してくれていたので、改めてそちらに申し込み、一ヶ月後に無事受け取ることができました。

審査から入金があるまでの期間 取引先、従業員への給与など 支払い調整が大変でしたが、とりあえず大きなほころびもなくなんとか耐えぬくことができました。

 

以前話を聞いた街金はその後も契約を迫ったり、別の話を持ちだしてきたりするかな、と気にはしていたのですが、そういったことは一切なくその時の一回のみで完全に関係がなくなりました。

ただ、明確な理由は不明です。

ここは借りそうにないなと判断したのか、別の借手があったのか

いずれにしても、関係がなくなったのは運がよかったと思います。

 

ただ、その業者からの電話はなくなったのですが、他の同業者からの勧誘電話はそれから2年ぐらいちょくちょくかかってきました。その街金が一度連絡を受けた相手として、こちらの電話番号を同業者に公開したのかもしれません。

毎回電話対応するのは面倒でしたが、もう二度と話を聞きたくもないと決心していたので

「事業資金の融資のご案内を…」と言った瞬間に「ありがとうございます。結構です」と言い返して切る、ということを繰り返すと、次第に掛けてくる電話の回数も減っていきました。しつこい業者の場合、電話を切ってもしばらく間を置いてから2~3回かけてくることがありましたが、大抵のところは1度断ればもうかけてこなくなりました。

わたしの場合はたまたま運よくセーフティネットで融資を受けられたからよかったですが、そのような制度がなかった場合は、もしかしたら街金に融資をお願いしている可能性は否定できません。

社長さんの中には、藁にもすがる思いでこの手の業者を利用しよう、と考えてしまう方もいるかも知れません。わたしもそうでしたが資金繰りに行き詰まった時は、甘い言葉に心動かされがちです。資金繰りが順調であった時には見向きもしなかった街金の勧誘メールや電話が気になって仕方がないようになるかも知れません。

わたしのささやかな経験ですがこれで街金の実態がどんなものかを理解していただき、やっぱりこういう業者は利用すべきでないということを再確認していただければ幸いです。

 

コメント無題2

O様 貴重なご体験のお話を頂きありがとうございます。

私もサラリーマン時代に、会社の資金が困窮した場面に遭遇したことがありますが、O様のおっしゃる通り、藁にもすがる思いで、消費者金融の事が頭をちらつくのも理解できます。

しかし、利息の高い消費者金融から借りてしまうと、焼け石に水で資金はすぐにそこをついてしまいます。

それでは、せっかく借りたお金も一瞬で消えてしまい、利息だけが残り、さらに追加融資をどこかに求めるという、悪循環の無限ループに入ってしまいます。

それだけは避けなければいけません。

資金が底をついてきて、余裕がない時に運営の対策を考えなければいけないのは、非常に難しいのですが、もう一度だけ土俵際で踏ん張って会社全体の運営に目を向け、両輪のバランス調整が必要になります。

現段階では、資金に余裕がある場合でも、ほんのささいなきっかけで、運営が急転してしまうことは多々あります。

ですから、気がついたときには、こまめに両輪のバランス調整を行う必要がありますね。

是非、ご参考にして頂けると幸いです。

 

 

経営者と従業員 相手を理解する前でも伝わることがある

Wimkantona / Pixabay

中古車販売会社代表A様の体験談  「経営者と従業員とで意識の違い」

私は小さな中古車販売店の社長をしております。元々、細かいところまで気になる性分もあり、すぐいろんな人に先回りして色々な事をしてあげては、ふとした不注意や言葉足らず相手で誤解を招いてしまうこともあります。

経営者と従業員。それぞれは同じ方向を向いているようでいて、その実まったく違う物を見ています。まず第一に経営者は利益を出さなければなりませんし、それが会社の存続はおろか、社員への義務でもあります。

一方で従業員は、利益を第一に考えると言うよりは、社長という司令塔の元、いかに正確な仕事を素早く行うかが大事であり、その根源にあるのは自身の生活のために他なりません。その自身の生活というのは無論、金銭面の事でもありますが、その他にも健やかに働いていくための精神的な部分というのは重要だと思います。

私と従業員も、そういった視点の違いから良く大小様々な衝突を起こしていました。

たとえば、非常に小さい事ですが、工具の使い方。現場を任せている工場長は、私の会社に来る前に他で整備の仕事を経験しており、自分なりの工具の使い方や信念がありました。器用な工場長は、はたから見ると危ないような工具の使い方であっても、誰よりも早くささっとその仕事を終えてしまうような人であり、結果として売り上げに多大な貢献をしていたように思います。

というのも、整備士仕事というのは、工数が決まっており、○○を交換する仕事は1時間で終わるから幾らの工賃。などのような相場が決まっているのです。ですから、その予定された時間よりも短い時間で終えれば終えるほど、会社にとっては利益になります。

しかし、私はある時工場長に言いました。

「君の工具の使い方は間違っている。面倒かもしれないが、このように使う用にしなさい」と。

当然、人より多く利益を出していた工場長は、その場で反論こそしなかったものの、内心穏やかではなく、不満が私の耳に届いたことがあります。

「俺のやり方でやっていて利益が出ているんだからそれでいいじゃないか。それが会社のためだろう」と。

私も工場長の言っている事も十分わかっています。

しかしながら、私にはこのような思いがあり、工場長に伝えています。

「たしかに、自分自身のやり方を見つけることは大事だし、それによって作業スピードは早くなるだろう。けれど、工具というものは正しい使い方があって、それらの使い方を誤ると怪我を招いてしまう。会社はそれに対してお金を払えば済む話だが、実際に怪我をした本人にとっては一生の問題だ。だから工具は正しく使いなさい」

私の思いを全て伝えると一番よいのですが、なかなか言葉が足らず、この話を聞いた一緒に働いている息子が気をきかせてくれ、工場長に伝えてくれたみたいです。

最初こそ、「いや、でもそれは……」などと、小さく反論していたそうですが、工場長は、私が本気で従業員の事を考えているのだと言う事が分かると、「たしかに、今度生まれる子のためにも、今怪我をして働けなくなるわけにはいかないからな」と、彼の中で納得してくれたようでした。

また別の日にはこんな事がありました。

整備をする人間ではなく、自動車の洗車や納品を専門でする60代ぐらいの女性社員の方がいたのですが、その方が会社への不満を私に言って来た事があります。

「洗剤の使う量だとか、水を流す量。あと、細かい日用品の使用量まで、社長はなんでもかんでも把握して節約しようとする。ケチケチしていて気分がよくない」というものです。

たしかに、私の指摘の仕方も悪かったのかもしれません。

というのも、その女性社員の方が昼間、大量にコピーミスをしてしまったのですが、それらを裏紙として利用せず捨ててしまったという事がありました。そしてその日の夕方の終礼でその話を責任者がしてくれたのです。

私はその場におりませんでしたし、その話をしたのはたまたまでありましたが、女性社員の方からすれば大勢の前で恥をかかされたと思っているようでした。

一方で、その時期、自動車にもリースの波が訪れてきており、取引先が次々にリース会社へ切り替えてしまい、会社は本当に大変な時期でした。

そんな中、1年のうち10日ほどしか家に帰れない状況で、あちこちかけずり回ってお金を作ったり、借金をしてまで皆に給料を払っていた状況でした

しかし、そんな中でも私は

「自分がおたおたしているのを見せたら、皆が不安に思うし、労働に対してきちんと対価を払うのは雇っている側の責任だから」と、皆の給料を下げること無く、自分自身の給料だけを減らし、寝る間を惜しんで働いていました。

節約を呼びかけたのだって、そういう事です。結局、小さな金額であってもこれ以上会社のお金が足りなくなってしまうと、皆の給料を下げざるを得ないため、皆に協力をお願いした事でした。

当然、そういった話を当時社員の方に言うわけにはいかなかったのですが、、、

後に会社の業績が上向いた頃、その女性社員さんが当時の状況を耳にしたそうで

「そこまで自分たちのことを考えていてくれたのか」と思ってくださったみたいで、

ホッと胸をなでおろした事を覚えております。

 

私は、長い間経営者の立場で社員と一緒に働いていたからこそ分かる事があります。

それは、経営者とは孤独であり、それでいて誰よりも責任感をもたなければなりません。

経営者と社員、両者の溝は容易に埋まるものではありません。

置かれた立場、状況もそれぞれで全く違います。

しかしながら、お互いがお互いの事を理解すれば、より気持ち良く働いていけると、強くそう思う次第です。

 

コメント無題2

A様 貴重なご体験のお話を頂きありがとうございます。

確かに、発言、行動に対して 相手がどこまで理解してどこまで汲んでくれるのかは

難しいものですよね

かといって、細かく説明すれば状況を理解するまで伝わるかとなると、そうはいかないことも多いものです。

A様もおっしゃっているように、お互いがお互いの事を理解する

このことが簡単なようで、なかなかできることではありません。

自分に余裕がなかったりすると、より相手のことを考えることが難しくなります。

かといって、相手の立場を考えるあまり、自分のほうが苦しくなってしまうこともあります。

 

ですから、なるべくではありますが、わかってほしいという気持ちは、少しだけ横においていただき、“自分の今の状況を相手に伝える”というだけで、状況もかわってきます。

自分がどんなに苦労をしていても、相手がそれを知らなければ、苦労とみなされることはありません。

残念ですが、暇なのかな?と勘違いされてしまう可能性もあります。

それではうまくいくことも、うまくいかなくなってしまいますので、相手に理解を促す一歩前に、自ら情報を発信することも大事だと感じております。

是非、ご参考にして頂けると幸いです。

川口 貴弘